お客様が自ら足を運びたくなる新たな食事会場の創造「大沢温泉リノベーション事例」

 

変化するお客様のニーズに合わせ、サービスを効率化する新たな施設づくり

花巻市の奥座敷として1200年もの歴史を誇る宮澤賢治ゆかりの温泉、大沢温泉。「大沢の湯」をはじめ、レトロモダンな「薬師の湯」、静かな里山のいで湯など6つの湯を持つこの宿は、和の佇まいも美しい和風旅館と湯治場という2つの顔を持ち、岩手の優しい四季の中で心も身体も癒される特別な時間が流れる老舗として親しまれてきました。

そんな大沢温泉は長年に渡ってお部屋だしの夕食を売りとしてきましたが、シニアの旅行者やペット連れのお客様の増加により椅子テーブル席のご希望が増えたことや、働き方改革やシフト面の改善に伴うサービスの効率化など、昨今の旅館を取りまく諸状況によって食事の提供スタイルにメスを入れる必要に迫られていました。

そこでこのほど下したのが、お部屋だしの夕食から食事会場でのご提供への切り替えという大きな決断でした。もちろんそこには施設の大幅な改修という課題が横たわっています。大沢温泉が新たにお食事会場として設定したのが「コンベンションホール松風」。

お客様に少しでも足に負担の無い食事席をご提供するなど高齢者にやさしいおもてなしを意識するとともに、従業員のオペレーションをできるだけ効率化すること。

さらにはこのリノベーションを宿の大きなトピックスとして捉え、これまで大沢温泉に足を運ぶことのなかった新たな客層を開拓するためのフックとしていくことが、今回の大沢温泉リノベーション事業の目標となりました。新たなおもてなしのスタイルをご提供し、同時にオペレーションを向上させた大沢温泉の新施設とその内容をご紹介します。

 

「何を変えるべきか」お客様を念頭に置いた課題を掘り下げる

今回のリノベーションに当たってまず取りかかったのは「どんな施設を作るべきか」の掘り下げ。そのために現在の宿のサービス内容や施設が持っている課題を抽出しました。細部にまで至る洗い出しの結果、主たる課題として抽出されたのは次の3点です。

①お客様が「コンベンションで食べたくなる」雰囲気づくり
②コンベンションでなければならない理由づくり
③新たな「和のプライベート空間」の実現

この課題をクリアできる新たな施設には、旧来にない上質な空間イメージとプライバシーが最重視されました。

従来の和室へのお部屋だしがお気に入りだったお客様にも別会場での食事を自然に受け入れていただけるよう、ライティングや装飾、BGMなどにも工夫を凝らすなど、 お客様が部屋からオープンなお食事会場に移動した際に嬉しい驚きと満足感を得られること、そしてこれまで以上の居心地の良さを感じ取っていただけることに心を砕きました。

またお食事会場ならではの新メニューや趣向にも手を入れるなど、お客様の満足度を向上させながらも、接客係が効率的に業務を遂行できる良好なオペレーション環境を整えることを主眼としました。

【改装前】

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【改装後】

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リノベーションについてはこちらの関連記事もぜひご確認ください。
▼「月岡温泉ひさご荘 事例」 客層のコマ化に対応するコンセプト創造から改装まで

 

新たなテーマとともに生まれ変わった、施設・サービス・お食事メニュー

 「Forest time 森の時間 」。それが新食事会場となった「コンベンションホール松風」の新たなテーマです。森の中で自然に包まれるような静かなトワイライトタイム。 自然に包まれた渓流沿いの一軒宿ならではの美しい時の中で、特別なお食事をいただくその贅沢さをイメージさせ、従来からのメイン客層であったシニアに加えて新たにご夫婦やカップル、ミニグループのお客様にもその「時と味わいの魅力」を感じ取っていただけるようにとの想いが込められています。

このテーマに沿って、新施設には新たな演出の数々が盛り込まれました。コンベンションホールのフロアは、全面をシックでありながら動きと楽しさを感じられる図柄のタイルカーペットへと貼り替えられ、上質で楽しげな雰囲気の醸成はもちろん、タイルカーペットの採用によって部分的な汚れなどのメンテナンスへの効率的な対処をも両立しています。

アジアンテイスト漂うフロアライトのブロックに合わせて、フロア全体は模様入りのシースルータペストリーで4つの空間に仕切られ、BGMにゆったりとしたJAZZなどが流れる優雅な空間へと変貌しました。

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また、開口面にある壁面フロアライトの演出や、心を癒すアンバー系の照明の採用など、光の色調や照度などにもきめ細かな配慮が施され、より上質感を感じ取れる雰囲気を醸し出すことに成功しています。

各テーブルは2名・4名・6名様と3種の席が用意され、お客様の人数に合わせて最適な席を選ぶことができるしつらいとなりました。この人数別テーブルはお客様のニーズに応えることはもとより、空間と席を無駄なく稼働させることにもつながり、会場入口のサービスカウンター&ドリンクケースの活用と合わせ、従来と比べてもスタッフの業務が飛躍的に効率化されています。

また、コンベンションホール専用のテーブルも新たにすべてオリジナルで制作。トータルイメージに合わせ和風の帯柄にも見える3種のペイズリーアクセントが入ったもので、これらを組み合わせることで、お客様の人数に合わせた自在なテーブルアレンジを可能にしています。

併せてお料理を提供するワゴンも同一のイメージでオリジナル制作。ご提供するお料理に合わせてブロックパーツを組み合わせられる可変タイプとなっており、エンドユーザーに向けたデザイン性とスタッフが使用する際の機能性を両立させています。

大沢温泉ではこのように生まれ変わったこの新たな舞台にふさわしく、新たな食事会場ならではの感動と楽しさを添え、これまで以上に上質な食事のひとときを実現する新趣向の導入が検討されています。それが、岩手県の名産として知られる和牛や豚の新鮮な味わいを堪能していただける「岩手・おかぐりる」 。

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新たな大沢温泉のおもてなしの創出。その事例は食事会場にとどまらずお部屋の空間づくりにも及んでいます。より快適な居室空間を求めるシニアを中心とした声の高まりにいち早くお応えし、先行的に一部和室にベッドを導入。落ち着きのある和のイメージはそのままに、足を伸ばしてリラックスできる洋空間の魅力や、小さな遊び心を添えて、より快適でより楽しいお部屋のご提供をスタートさせています。

より上質で満足度の高い「大沢温泉ならではの旅時間」を再構築しようと、日々多彩な取り組みに積極的に挑戦しつづけている大沢温泉。この宿に、また新たなエポックが誕生したという嬉しいニュースをおとどけできる日も近いかもしれません。


株式会社エイエイピーは時代に即した旅館・店舗づくりをコンセプト・デザイン面から考察し、提案、経営のお手伝いを続けています。ビジネス戦略の立案やコンセプトの策定、感性に訴えるデザイン表現、そしてSNSなどを始めとする最新のデジタルマーケティングまで、豊富なノウハウを活かした効果の高いプランをワンストップでご提供いたします。

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