新型コロナウイルス感染症対策 緊急提言【即DL可能資料付】

今回は、株式会社リョケン主催の会員組織「旅研くらぶ」で毎月配布している「経営レポート」を本記事内で特別に配布いたします。

【経営レポートとは】旅館をとりまく諸問題や施設・料理・サービスなどの商品開発、運営改善、財務改革などをテーマに、考え方や改善提案などをまとめた発行物です。


1月に発生した、中国を発端とする新型コロナウイルス感染症問題は、WHOのパンデミック宣言、アメリカの非常事態宣言に発展しました。2月下旬、旅館・ホテルへの予約キャンセルが殺到し、新規予約の発生も止まり、売上目途がたたない状況です。

2月末、安倍首相の催事の自粛、不要不急の外出の自粛、学校休校の要請後、交通機関、旅館・ホテル、結婚式場、外食産業、そして全産業を揺るがす事態に発展しました。政府は緊急融資、雇用調整助成金、フリーランス支援など、さまざまな施策を打ち出しました。

3月13日には改正新型インフルエンザ等対策特別措置法が成立しました。株価の暴落を踏まえて前例にない経済対策も打ち出すとのこと、この混乱が世界の叡智と努力によって終息することを確信します。

このような過去に経験のない深刻な状況において、どのように対処すべきか?多数のお問い合わせをいただいています。内容は身近なことから経営管理そして資金繰りや企業の存続にかかわることまでさまざまです。そこで個別の提言をまとめました。貴社の経営方針、状況に合わせてひとつでも採用いただき、お役に立てば幸いです。(本稿は3月20日時点の情報等によっています)

株式会社リョケン 木村臣男


▶提言書(全ページ)のダウンロードはこちらから


本提言書の要約と目次      

1.(まず)安全・安心に配慮した運営を継続する       
2.当面の販売促進策
3.必要なら縮小営業(計画休業)に取り組む(雇調金も活用)  
4.土俵の中央で相撲を取る                
5.借入金返済計画見直しの考え方             
6.今だからこそ、やるべきことに取り組む         
7.この危機を改革のチャンスとして取り組む 

今回はその中で「6.今だからこそ、やるべきことに取組む」を抜粋にて紹介します。

 

6.今だからこそ、やるべきことに取り組む(9項目の例)

(1)5Sに取り組む

5Sは品質向上、能率向上、生産性向上の基本です。

①全社で整理・整頓・清掃・清潔・躾の意義を再確認します。
②部門単位で整理・整頓に取り組み、各部門の成果を写真で掲示し整理・整頓方法を習慣化します。定期的に振り返ります。

 

(2)全社員での清掃活動を行います

旅館・ホテルに限らずサービス業の基本は清掃の徹底です。

①5Sのうち、清掃に全社員で取り組みます。 
②進入路から館内各所、バック部門、事務部門、ゴミ処理、従業員 通用口まで清掃担当・清掃頻度・清掃レベルの目標を決めます。
③共用部分は清掃範囲と清掃担当チームを部門単位で割り振ります。
④清掃意識の向上と沈滞感の閉塞を解消するために“清掃コンクール(互いに参考にして、励みにする)”を検討します。

 

(3)メンテナンスに取り組みます

全面休業または部分休業をチャンスとして、今まで懸案であった修繕に取り組みます。

①電気系統(受電・変電)、エレベーター(部品交換)、ボイラー・熱交換器、濾過機等の修繕に取り組みます。
②給湯配管・給水配管等の部分取替等も検討します。
③エアコンのフィルター清掃にも取り組みます。

 

(4)ブランド向上のために商品力向上に取り組みます

ブランド向上は企業にとって重要課題です。体系的におこなうチャンスとして取り組みます。

①ブランド向上とは、わかりやすく言えば、その旅館にこそ泊まりたい。満室なら空いている日に合わせて泊まりたいと思っていただける魅力がある旅館にすることです。
②ブランド向上、商品力向上に運営レベルで取り組める課題を整理します。(水回りなどの改装、アメニティの向上、料理・サービス向上等)
③課題に優先順位をつけて実行計画(なにを、いつまでに、だれが、どこまで行うか)を作成し、実行し、進捗をチェックしていきます。

 

(5)サービスの仕組みの向上に取り組みます

 ブランド向上に必要なサービスの仕組みも改善します。

①予約、確認、お迎え、チェックイン、ご案内、食事提供、チェックアウト、お見送り、送迎バスなどの節目ごとに現状のサービス方法を確認し、必要により見える化・文書化します。
②上記の節目ごとに必要によりマニュアルを改訂します。確実な サービス実行のためにチェックリストを作成し、ロープレも行います。(文書・絵コンテに基づいて動画の作成も検討します)

 

(6)一人三役の仕組みに再挑戦する

1人3役の取り組みに挑戦したが定着に苦労している例が多いようです。取り組み方を工夫します。

①部門によっては1人3役の仕事を担当します。
1) 主業務は主担当が責任者として行う仕事 
2) 副業務は部門内の同僚が不在時、繁忙時に自動的に協力する仕事
3) 応援業務は部門を超えて応援先の繁忙時に出向いて手伝う仕事とします。
②副業務は自分の仕事として普段からできるようにしておきます。
③応援業務の仕組みとお互いのマナーを決めておきます。

(例)
1) 応援を受ける側は、応援してほしい作業の目的と内容、タイミング例を箇条書きでシートにします。(タイトル、年月日入り)
2) 余裕のあるときに、応援を受ける側が、応援をしてくれる部門の担当者にシートにもとづいて教えます。
3) 応援をする側は予定された時刻に行き「今から応援に入ります」、終了時には「応援終わります」と声をかけます。
4) 応援を受けた側は始めと終わりに依頼と感謝の言葉を掛けます。
5) 応援に行った側は役職が上でも行った先の指揮下で働きます。

 

(7)教育訓練を行う

今だからこそできる教育訓練を行います。

①ブランド向上、生産性向上に重点をおいた内容にします。
②教育訓練の内容と進め方を雇用調整助成金の要件と照合します。
③ハローワーク・労働局に事前に確認することをお薦めします。
④認められれば教育訓練費が1人1日当り1,200円加算されます。

 

(8)改善メモ活動に取り組む

今だからこそ取り組みたいのが改善メモ活動です。

①ブランド向上、商品力向上、生産性向上、5S活動の実践にともない改善活動を行います。
②小さなこと、身近なことから改善に取り組み、結果を簡単なメモで報告します。
③改善メモ報告の募集・回収・審査・評価・表彰・改善大賞への仕組みを作ります。
④改善の気づき、着眼、改善方法、改善メモの記入方法の勉強会を開催します。

 

(9)経営管理業務を充実させる

旅館・ホテルの経営者は忙しすぎます。旅館運営に関わる業務、会社としての業務、業界の仕事、地域の役割など様々です。

多くの経営者は、欠席できないさまざまな会合、緊急に処理せざるを得ない仕事に追われています。退職者補充に追われる人もいます。あるいは資金繰りの苦労に追われる方もいます。今日・明日の緊急度の高い作業をして、仕事をした気になってしまう場合あります。

限られた人材・時間を有効に使い会社の存続・業績向上・発展に向けた重要度の高い仕事を優先させたいと考えます。以下のようにしていくことが、重要度が高い仕事といえます。

①建物・設備機器の長期メンテ・更新計画で急なダウンを防止する。
②急な退職者が出ても運営に支障になることを避ける仕組みを作る。
③人を育てる、評価する、組織を改革する、戦略的人事に取組む。
④商品(施設,価格,サービス)力、集客力、ブランド力を高めていく。
⑤建物の更新投資、戦略的投資、長期計画を作成し、毎年更新する。
⑥天災・未曾有の事態に備えるBCP計画を作成し、毎年見直す。
⑦収益力、自己資本比率等を向上させ、現預金の備えを厚くする。

しかし、これらの仕事は今日・明日の仕事としては緊急度が低いとして後回しにされがちです。この事態を乗り切ったあとは、緊急度は低いが重要な仕事を実践することにより、緊急度の高い仕事に振り回されることを少なくすることです。大局を見据えて仕事のやり方を改革することが重要です。

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