早めの熱中症対策を!/旅館ホテルのコロナ感染症対策

 

6月中旬から連日のように、熱中症の厳重注意情報が発令されています。Withコロナの感染対策下の運営について、懸念される「熱中症対策」を急がなければなりません。マスクをつけていると口元は3度体温が上がり、汗などの湿り気によって通気が悪くなり、熱中症の危険が増すと言われています。

これからの季節、どのような予防対策を行うか組織の問題として検討しておかなくてはならないことです。

 

熱中症対策を万全に

厚生労働省は、新型コロナウイルスの感染予防が必要なこの夏は例年より一層、熱中症に注意する必要があるとして、「新しい生活様式」を踏まえた熱中症を防ぐためのポイントをまとめています。

特に、高齢者雇用の多い清掃や料理の搬送・布団敷きなど、身体的負担の大きい作業をするスタッフに対しては、十分な注意を促し、組織的な対策を取ることが望まれます。

kourousyou_0720.jpg

(参考)環境省 厚生労働省 「令和2年度熱中症予防行動」

 

マスク着用時の注意

マスクは飛沫の拡散予防に有効ですが、着用していない場合と比べると心拍数や呼吸数、血中二酸化炭素濃度、体感温度が上昇するなど身体に負担がかかることがあり、およそ1割の負担増が報告されています。

高温や多湿といった環境下でのマスク着用は熱中症のリスクが高くなるおそれがあるので、屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、マスクをはずすように推奨されています。

しかし、実際には館内での清掃時や接客時にはマスクを外すことはできません。マスクを着用する場合には強い負荷の作業をひとりで行なっていないかなど、よく確認して手順を組まなくてはなりません。

また、周囲の人との距離を十分にとれる場所で、マスクを一時的にはずして休憩することを手順の中に組み入れることも考えます。
さらに、のどが渇いていなくてもこまめに水分補給ができるように、水筒を持って移動してもらいましょう。

【関連記事】Withコロナ期の運営検討のヒント/旅館ホテルのコロナ感染症対策

 

経口補水液がおすすめ

総務省消防庁で発信してい「STOP熱中症」によると、水分摂取で勧めているのが「経口補水液」です。ドラッグストアなどで販売されていますが、保存はできないものの水に砂糖・塩・レモン水を加えて作る方法もウェブサイトで紹介されています。

のどがあまり乾かないという人や、トイレに頻繁に行くのを気にして水分摂取を避けてしまう人もいるかもしれませんが、経口補水液は少量で効率よく、塩分補給ができる利点があります。

 

エアコンの使用

熱中症予防のためにはエアコンの活用が有効なのですが、一般的な家庭用エアコンは空気を循環させるだけで換気はしていません。新型コロナウイルス対策のためには冷房時でも窓を開けたり換気扇を使ったりして換気を行う必要があります。

この場合、室内温度が高くなりがちなので、エアコンの温度設定を下げるなどの調整も必要です。

 

「エアコン」と「換気」の両立 換気扇の積極活用

蒸し暑くなってくると、エアコンの効きをよくするために、また電気代のことを考えて、窓を締め切りがちですが、エアコンを使う場合は換気との両立を心がけたいものです。換気扇の併用によって、窓を閉めていても換気が促進されます。

特に夜は窓を開けると虫が入るのが心配な宿泊施設もありますが、換気扇をつけたままにしておくことで、窓を全開にした時のようにはいかないものの、通気孔などを通じて一定の換気ができるとの報告があります。(窓を閉め、換気扇を付けた時に、ドアが重く開けにくくなる部屋は通気ができていない可能性が高いので、窓を一部開けるなどする必要があります。)

 

梅雨が明けるまでの時期の対応

まず、ブラインドやカーテンで日差しを遮ることは効果が大きいので、清掃手順に加えておくべきです。エアコンを使う場合、雨がふきこまないように注意しながら、部屋があまり暑くならない程度に窓を開けて外気を取り入れましょう。この時、換気扇をまわしておくことも忘れません。

暑くなったと感じた時は、一時的に窓を閉めたり、開口部を狭くしたりして部屋を冷やします。室温は、エアコンの設定温度だけで判断せず、体感で調整することを心がけましょう。

 

梅雨明けから9月上旬の暑さが厳しい時期の対応

気温が高い日や真夏は、窓を開けて自然に換気するよりも、換気扇や扇風機を外に向けて使用するなど機械による換気を積極的に行いながら、同時にエアコンを使う方法が勧められています。

この時、必ず外気の取り入れ口となる窓、ドアなど(なるべく換気扇等の設置されている場所と反対方向、できれば対角線上の反対方向にあるもの)を開けておくことが大切です。

熱中症対策を個人に委ねてしまわず、組織的に対処することで事故を防ぎ、長続きする運営手順として見定めていきましょう。

(株式会社リョケン 本部長 大西ますみ)


毎週配信をしているリゾLABのメールマガジン「リゾMAGA」。新着記事の紹介、旅行・観光関連のデータやプレスリリースなど、旅館・ホテル業界に関わる方におすすめの情報を届けます。

▶メルマガ登録はこちらから

関連記事