サービスが行き届かない・・・発想の転換で「新たなおもてなし」に!

サービスが行き届かない・・・発想の転換で「新たなおもてなし」に!

 

コロナ禍にあって低迷しつづけた観光需要も、Go Toトラベル キャンペーンや各地域でのクーポン企画を機に増加に向かい、集客状況が好調に転じてきている施設が多くなってきています。

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しかし好転の一方で、急増したお客様の受け入れ体制整備や、感染拡大防止への諸対策、お客様へのさまざまなご案内とご誘導、さらには一部サービスのやむを得ない停止とそれに伴うスタッフの接遇のしかたなど、旅館ホテルにおいての悩みはまだまだ尽きることはありません。

そんな中、旅館ホテルの経営コンサルタントである株式会社リョケンにも、全国の旅館ホテルからさまざまな声が届いています。今回はそんなお声の中から、お客様への接遇についてのご相談の一例を紹介させていただきます。

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十分なサービスが行き届かない際の理想的な対応とは?

「ありがたいことに、毎日、個人のお客様にたくさん宿泊していただいており、このところはお盆と正月がずっと続いているような状況です。ただ、ご案内や布団敷きなど、個人のお客様ならでは手間やタイミングの問題から、スタッフの手が間に合わず、苦情をいただくことも増えています。

客室へのご案内をしないことへのクレームもある中で、さらに布団敷きをお客様にお願いすることは難しいでしょうか。伝え方の工夫によって少しでも改善できないかと考えています」

ある旅館から寄せられたこのご相談について以下のようにお答えし、新たなご提案をさせていただきました。

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お客様のご希望にあわせて「お好みのサービスを選んでいただく」という発想の転換

全国の多くの旅館ホテル様からも、似たようなご苦労の声をお聞きしています。お盆も正月も10日ほどのことですが、今回ばかりはいつまでこの状況が続くのかわからず、心身ともに疲れている様子もよく目にしますので、現場のことを思えば、何とかしてあげたいと思うのは当然のことです。

一方で、お客様へのサービスやコミュニケーションの機会を減らさざるを得ないことも事実です。その結果、ネットのクチコミに辛辣なご意見が並ぶことも珍しくなくなっています。

そこで宿側として考えるべきなのは、このような事情の中だからと従来から提供しているサービスを一方的にやめてしまうのではなく、『お客様のご希望に応じて対応する』ことができないかということを考えましょう。

さらに『コロナ感染防止のガイドラインに従って、できるだけ接点を少なくすることを目指している』ことを併せてお伝えし、お客様の十分なご理解を求めることが重要だと考えます。

このようにコロナ感染防止への考えをお伝えしてご理解いただき、お客様に希望するサービスを選んでいただく場合、次のような対応例が想定できます。同じようなお悩みをお持ちの場合は、以下をご参考に検討を進めてはいかがでしょうか。

※但し、これはあくまでもご質問いただいた施設に合わせての例であり、他の施設では雰囲気やグレード感からそぐわない場合もありますので、貴館の状況に合わせてご判断ください。

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【対応例:1】チェックインのお手続き後、お客様にサービスの選択をご案内する

 「お手続きは以上でございます。ありがとうございます。お部屋はご用意ができておりますので、早速お進みいただけます。このような時期でございますので、ガイドラインに従って、お部屋へのご案内、お荷物のお手伝い、今晩のお布団のご用意は、お客さまのご希望にあわせてご対応させていただいております。それぞれどのようにいたしましょうか。」

これを穏やかに、にこやかに、そして丁寧に申し上げましょう。

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【対応例:2】リクエストカードを使用して、お望みのサービスをお選びいただく

口頭でのやりとりではなく、リクエストカードをご用意して、それをご覧いただきながらご希望にチェックを入れるのもよい方法だと思います。上記のお声がけの文章をリクエストカードの上部に記載しておき、キャンペーンなどの必要書類の記入と合わせて、記入をお願いするのもさりげなくてよいでしょう。

またリクエストカードを作る場合には、「《館内マップ》《お布団の美しい敷き方ガイド》をご用意しております。」と書き添えておくとなおよいでしょう。さらに、文末は心からの感謝のことばで結びましょう。

「本来でしたら、私どもスタッフが心を込めてご対応させていただきたいところでございますが、このような事情にご理解をお示しいただき、心からお礼を申し上げます。 〇〇旅館 館主〇〇◯」

この一文を書き添えることで、お客様にも、宿のおもてなしの気持ちが十分に伝わることと思います。

コロナ感染拡大防止の観点から、お客様への接遇機会やコミュニケーションの回数が減少してしまい、従来のように万全のおもてなしができないことに歯がゆい想いをされている旅館ホテルも多いことでしょう。中には上記のご相談のように、厳しいクレームを入れるお客様もいるかもしれません。

しかし大半のお客様は今の状況を十分に理解しており、旅館ホテル側がご提供できるサービスが少なからず制限されていることも概ね納得していることから、宿側がお客様に対して心から礼を尽くし、コロナの感染防止に努めつつ今できる限りのおもてなしをしようと努力している姿勢が伝われば、きっとお客様からの共感や支持が得られるはずです。

またこうして宿の想いを伝えることは、考え方を変えれば、今後の貴館のファン獲得への貴重な機会になります。つねにお客様の心情をしっかりと踏まえ、前向きな発想で、この状況を大きなチャンスに変えていただきたいと思います。


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