デジタル社会化で宿泊業界も激変!今さら聞けない「観光DX」とは?

デジタル社会化で宿泊業界も激変!今さら聞けない「観光DX」とは?

 

これからの観光業を考える上で急務とされている「観光デジタルトランスフォーメーション(以下:観光DX)」。

簡単に言えばこれまでのアナログベースの業務からデジタルを活用した新たな領域の業務への移行を意味していますが、しかし実際にそれがどんな未来像を示唆し、また具体的に何をしたらいいのかよくわからないという声が多いのも事実です。

より豊かな観光コンテンツと観光体験を提供していくために、旅館ホテルでは観光DXをどう捉え、どんな取り組みをしていけばいいのでしょうか。

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【CONTENTS(目次)】 

1.デジタルの進化で、観光そのものが大変革している
・社会も暮らしもデジタル化する中、「旅だけが例外」とはなり得ない

2.観光DXとは、デジタル化によって「より価値の高い旅」を提供するための取り組み

3.効率的なマネジメントとお客様の利便性向上で、サービスが進化する
・情報共有による属人化からの脱却で、貴館のサービスが新たな次元に
・デジタルによる効率化で「人にしかできないおもてなし」もクオリティアップ!

4.コロナ禍の今こそ、DX推進のチャンス
・最初から完璧をめざす必要はない、大事なのはまず始めること!

【観光デジタルトランスフォーメーションとは】
デジタル技術の利活用によって「独自の文化や芸術、自然など、地域の持つ観光資源」を磨き上げ、
より多彩で充実した「観光コンテンツ」や快適な「観光体験」を創出・提供することで、
地域ならではの体験価値の向上や観光消費額の増大を実現させるための取り組み。

 

1.デジタルの進化で、観光そのものが大変革している

現在のように急激にテクノロジーが進化し続け、それに伴って社会の常識や人々の行動形態が変革していく過程。これが社会のデジタルトランスフォーメーションです。

こうした社会の変化に合わせて必然的に、観光産業や宿泊産業のあり方までもが大きく変化してきています。そんな旅行者の消費や行動の変化に合わせて、または先取りして、旅館ホテルでもマーケティングやマネージメントのデジタル化を進め自在に活用していくことが重要です。

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社会も暮らしもデジタル化する中、「旅だけが例外」とはなり得ない

昨今のデジタル技術の進化と生活への浸透速度はすさまじく、私たちの生活スタイルはもちろん、旅行者の動向も従来とは大きく様変わりしました。

旅マエにはSNSやwebサイトで旅行情報を収集し、口コミをチェック。行き先や宿を選定したらOTAや公式サイトから予約を入れる。旅ナカはスマホを片手に、すでに目星を付けてあるビューポイントや観光スポットをめぐり、また多彩な体験を楽しむ…。

従来のように旅雑誌で情報を得て旅行代理店の勧めで宿を決めるというスタイルと比べると、今の旅行者の姿はまさに隔世の感があります。

旅館ホテルでも当然のことながらこうしたお客様の旅にマッチする新たなシステムや取り組みにシフトし、販売戦略から予約の獲得、具体的なサービスなどまでニーズに合わせた展開を図っていく必要があります。

極論すれば今の観光市場においては、単に旅行者が求めるサービスの内容にとどまらず、お客様と旅館ホテルの関係性や宿泊業のあり方そのものが根底から変わってきているのだということを、まず認識することが必要です。

そしてこうした旅行者の動向やニーズをリアルに浮き彫りにし、今のお客様にマッチした適切で効率的なマーケティングやサービス展開を図っていくために、業務のデジタル化は決して避けては通れない道となっているのです。

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2.観光DXとは、デジタル化によって「より価値の高い旅」を提供するための取り組み

冒頭でご紹介したように、「観光DX」とはデジタルデータの取得と自在な活用を通して、より魅力的で価値ある旅行体験を具現化し、観光ビジネスをさらに発展させる取り組みです。

今後ますます普及拡大していく5G高速通信やWi-Fi、IoT、GPSによる位置情報、生体認証、仮想現実・拡張現実、人工知能(AI)、ロボット技術、ビッグデータ、自動運転などの大きな社会的変革を背景に、大量のデジタルデータを有効に活用することで一人ひとりのユーザーに合わせたきめ細やかなサービスを提供したり、地域の文化・芸術・自然、既存の観光資源に新たな魅力を生み出すことなどが可能になります。

具体的には、例えばAIがユーザーの潜在的な希望を読み取ってお勧めの旅先や体験ツアーを自動提案したり、MaaSなど交通や周辺を一体化した新たな観光サービスが実現したり、また貴館の顧客データに基いてお客様一人一人に最適化されたおもてなしを提供することができるなど、これまでにない有用なサービスや新たなビジネスが次々と実現していくこととなるでしょう。

しかしここで重要なのは、あくまでも観光DXとはデジタル化やITを自在に活用することでこれからのビジネスや組織、サービスの進化をもたらすための手段であり、それ自体を目的とするものではないということ。

進化したテクノロジーをどう活用するかは、旅館ホテル側の考え方や取り組み、また柔軟な発想こそが何よりも大切となるのです。

 

3.効率的なマネジメントとお客様の利便性向上で、サービスが進化する

情報共有による属人化からの脱却で、貴館のサービスが新たな次元に

社会の動きは、情報伝達の速度によって規定されると言われます。例えば江戸時代の社会は「人が歩く速度」を基準として成り立っていました。

電話すらない社会では、何か用事があれば人がわざわざ出向いて用件を伝えなければなりませんし、商品の仕入れにも現地まで人が歩いていく必要があります。つまり歩く速度を基準に市井の人々の一日が営まれ、社会が回っていたわけです。

その後、鉄道や車などの高速な移動手段、電話やファクスなどの通信が普及するにつれて社会は高速化の一途をたどり、そして今やIoTの進化やスマホなどの携帯情報端末の普及によって、情報は一瞬にして拡散・共有されることが常識となっています。

そんな社会の中にあって、ただ一人の担当者だけが情報を持ち、ことあるごとにその人をつかまえて指示を仰ぐような旧態依然の対応を続けていれば、お客様は間違いなく不信感を抱きますし、時代の趨勢にもあっという間に置き去りにされてしまうことは想像に難くありません。

すでに海外では観光業界のデジタル化は当たり前となっているため、海外からのインバウンド客はデジタル情報やサービスを前提として来日してきます。

また国内観光客もデジタル情報をベースとした観光スタイルが当然のこととなってきていることから、全国の宿泊施設の間で予約やチェックインのオンライン化や多彩なアプリの利活用による利便性のアップなど、デジタル技術の活用が一気に広がり始めています。

従来とは比較にならないほどの情報が行き交うデジタル社会の中では、お客様が利便性を実感できなかったり、提供サービスの品質を平準化できないままの経営を続けることは、旅館ホテルにとってまさに致命的だと言えるでしょう。

逆に言えばそのリスクをいち早く察知し、積極的なデジタル転換と活用に取り組んでいくことこそが、今の時代の成功事例への近道となるのです。

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デジタルによる効率化で「人にしかできないおもてなし」もクオリティアップ!

観光DXによって旅館ホテルにもたらされる基本的なメリットは、効率的なマネジメントの実現によって、お客様の利便性やサービスの質がアップすること。

デジタル化は業務効率を向上させるだけでなく、顧客データを活用することで潜在顧客との新たな接点を作ったり、大切なカスタマーユーザーを育成できるなどさまざまなメリットをもたらします。

勘違いしがちですが、観光DXとはすべての業務のすべてをデジタルに置き換えるものではありません。旅館ホテルには「人にしかできないサービス」があり、それこそが宿の最大の魅力ともなっています。

観光DXによってアナログを基盤とした経営のなかに埋もれていた大量かつ見えにくいムダを解消することで、「人にしかできない」おもてなしやサービスにこれまで以上に専心・注力し、より高い旅の品質を提供することにあります。

そしてこの品質向上こそが貴館の客単価や売上げ拡大につながり、今後の繁栄や成功へと導く大きなカギとなるのです。

デジタルトランスフォーメーションの本質は、デジタル技術で業務効率を上げることによって、これまでの常識の枠を超えた新たな改革や、新事業を創出することにあります。

ですから導入にあたってはまず最初に今のシステムを点検し、効率の悪いやり方やムダの多いシステムを刷新してこれからの経営モデルを具体的にイメージすることを、最初のステップとするべきでしょう。

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4.コロナ禍の今こそ、DX推進のチャンス

旅行というレジャーは人が移動することで成り立っています。しかし人の移動が不可能となったコロナをきっかけとして、デジタル技術を活用した新しいビジネスモデルを模索する動きがさらに加速しました。

この流れはwithコロナ、afterコロナの時代にも引き続き広がり続けますから、今アクションを起こさなければ今後も延々ときっかけを見失い続けることになりかねません。

国でも「デジタル庁」設立への具体的な動きが進んでいる今こそ、旅館ホテルが観光DXに取り組む大きなチャンスだと言えるでしょう。

 

最初から完璧をめざす必要はない、大事なのはまず始めること!

新たな取り組みを始める際、私たち日本人にはまず完璧な事業計画を構築してから実行しようとする習慣があります。

しかしことデジタル化に関しては、社会のデジタル化もまだまだ進化の途中で、今後どのような動きが出てくるか、また新しい技術が開発されるのかが見えない状況にあります。そんな状況の中では、今の段階で未来を正確に見越した完璧な計画を作ることなどどんな大手企業にもできません。

観光DXに関してはこれまでのように最初から完成形を作り上げようとするのではなく、まずはいち早く具体的なアクションを起こすことこそが正解。必要があればすぐに改善や手直しを行えるのがデジタルの特徴でもあります。

その意味でも、デジタル時代の新たなサービスや取り組みは、ある意味で早い者勝ちの世界。必要なのは「始めること」です。

まずは貴館がお持ちの顧客データをデジタル化したり、館内案内や提供サービス情報などをお客様にスマホで提供できるように変えていくなど「今できること」から一つずつ始めましょう。

取り組みが早ければ早いほど、将来の成功に向けての大きなアドバンテージを手にすることができるのです。ぜひ貴館のめざす目標や利益、理想とする事業形態や組織体制を見据えて、貴館ならではの観光DXに取り組んでみてください。

 

旅館ホテル業界で長年の経験と信頼を誇る株式会社エイエイピーでは観光DXに関するさまざまなご相談や、デジタル化推進をサポートする多彩なアイディアのご提供・ご提案などを通じて、皆さまの事業発展をお手伝いさせていただきます。

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