2022年リョケン経営指針 『未来構築元年~変革へのかじ取り~』

2022年リョケン経営指針 『未来構築元年~変革へのかじ取り~』

 

株式会社リョケン 代表取締役社長 佐野洋一

リョケン_1216_109.jpgポストコロナの今こそ、10年後に生き残れる施設を目標として、2022年を起点とした「未来構図」をくっきりと描き出しましょう!


Q.長きにわたったコロナ禍に、ようやく曙光が見え始めてきましたが

旅館ホテル、そして観光業界にとってこの2年はまさに臥薪嘗胆でした。まだ予断は許さないものの、ここに来てようやく待ちに待った反転攻勢のための環境と気運が整いつつあります。

ただし、この2年の間に旅行客の意識や消費者の動向は大きく様変わりしていますから、このまま以前と同じように経営していれば自然に元の状況に戻るというわけにはいきません。

ではこの一年に、どんなアクションを起こすべきなのでしょうか。それを正確に判断するためにも、まずは自館の置かれている状況を客観的に俯瞰し、そこに潜んでいる課題の数々を緻密に洗い出してみる必要があります。

Q.具体的には、どのような課題が考えられるのでしょう?

営業面の課題、経営面の問題、新たなチャレンジという3つに分けて考えてみましょう。

営業面では、まずこの期間に団体客・グループ客の足が止まったことで旅行形態は個人化に完全にシフトしたと言えます。それと同時に長きにわたって旅行ができなかったことで、「旅に出たい」という市場の旅行マインドは最大限にまで高まり、いわば満水状態を迎えてもいます。

一方でコロナ前には最注目のターゲットだったインバウンド客は、少しずつ戻ってはくるものの、本格的な需要の回復にはまだ今しばらくの時間を要すると思われます。

その他にも、いったん薄れてしまった顧客との関係性をどう繋ぎなおすか、オンライン化が浸透した社会の中で営業スタイルをどう変化させていくかなど、さまざまな課題が横たわっています。

経営面での最も大きな問題は、財務バランスの悪化です。この期間はほとんどの旅館ホテルでバランスシートが大きく傷ついたことはもちろん、多くの旅館ホテルで設備投資も停滞してしまいました。

また、客数の減少に応じて人員を削減した旅館ホテルも多々ありますので、これらを取り戻していくことが課題ですが、従来と同じやり方ではそれは望めません。

プラス面では、この逆風の中にあって様々な工夫を凝らし、新たな取り組みや新分野事業にチャレンジした施設も数多くあります。「新しい生活様式」の中で生まれたニーズにどう対応していくかも今後考えるべき課題のひとつとして挙げられます。

Q.2022年に向けてリョケンが提唱するテーマは?

リョケンでは『未来構築元年~変革へのかじ取り~』を、2022年の経営方針として掲げました。経営は常に未来志向でなければなりません。未来をどうしていくかというものがあってこそ、今何をすべきかの指針が定まります。

10年後に生き残れる施設を目指して「今を起点とした未来構図」を描き、それに向けた施策方針を打ち立てることです。それには経営モデルの枢要な部分の変革も必須となります。昨年までの過去とは意識を明確に区切って、改めて2022年を「元年」と位置づけてみていただきたいと思います。

またこの変革には、何よりスピード感を持って取り組む必要があります。今ある様々な課題のそれぞれを単体としてではなくつながりあるものと捉え、「戦略の統合」を意識しながら一気に変革を推し進めていただきたいと思います。

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Q.未来構築推進の根幹に据えるべきものとは?

ポストコロナのキーワードとなるのは「高収益化」です。これは昨年も提言しましたが、本年においてもこの考え方はそのまま当てはまります。

国内旅行は縮小に向かい、競争はさらに激化することが予測されます。人口減少や高齢化により人材確保もこれまで以上に困難となるでしょう。

こうした変化を受けて、社会全体がデジタルテクノロジーなどによる生産性の向上と高付加価値化をますます加速させてくるでしょう。旅館・ホテルでも、「高付加価値化による高収益経営の実現」は必要不可欠となります。

Q.高収益経営を実現するカギは、どこにあるのでしょうか?

高収益経営は高い粗利益率によって支えられます。それを実現するカギのひとつは「自館のブランド」です。「実現可能な付加価値」とは、「その旅館のブランド力」と「個別商品力」とのかけ算です。

どんなに立派な施設や料理を持っていても、旅館自体のブランド力そのものが低ければ、思うような付加価値を生むことはできません。高い付加価値を実現するためには、常に「個別の商品」と「全体」の双方を見据え、目の前の一人一人のお客様に自館ならではの「良い体験」を体感してもらうことが大切です。

営業スタイル、販売方針、運営、費用配分、収支構造…。これらをセットにした「新たな戦略パッケージ」を描き、その実現のためにリソース(経営資源)の確保、転用、ムダの廃止などを積極的に推し進める「戦略統合」によって、ぜひ2022年を未来に向けた理想的な循環構造の再構築元年としていただければと思います。

参考:令和4年 旅館の経営指針 「未来構築元年 ~変革へのかじ取り~」
さらに詳しい各論については経営指針をご一読ください。
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