外国人観光客のマナー対策はどうしたらいい?!

日本を旅行する外国人観光客が増えることは、国はもちろん、地域経済の活性化につながるというメリットがあります。反面、マナーに反する行為が目につくようにもなってきました。トラブルを回避し、外国から来た観光客に日本を楽しんでもらうためにも、お迎えする側がストレスをためないためにも、対策が必要です。その方法とは? この記事で解説します。

外国人観光客のマナー問題

初めに、日本人が外国人観光客に対して「マナーが悪い」と感じるのはどのような場面なのかを考えてみましょう。

道端などへの座り込み
よく見かけるのが、道端など休憩スペースではない場所での座り込みです。特に集団での座り込みは通行の邪魔になります。中には物を食べる人もいて、ゴミのポイ捨て問題につながることも。それでなくても座り込みは、地域住民にとってもフラストレーションがたまる事案です。

備品を持ち帰る
ホテルや旅館の備品を持ち帰るというケースも頻発しています。歯磨きセット、かみそり、ミニソープなどのアメニティグッズであれば、持ち帰ることに問題はありません。しかし、本来は持ち帰ることができない品まで持ち帰られたという報告も散見されます。例えば浴衣、バスタオルやバスマットのほか、灰皿など部屋の備品、花びんや絵画などの装飾品、中には掃除機やトイレ便座まで持ち帰ってしまったという事例も報告されていますから、積み重なれば旅館・ホテルからすれば迷惑の度合いは強いものです。

無断キャンセル
ホテルや飲食店の無断キャンセルも多発しています。この場合、日本の交通事情がよくわからず目的地に到達できない、連絡手段がわからないし言葉も通じないという背景もあるようです。しかし、予約を受けて待っている側にとっては、見過ごせない問題といってよいでしょう。特に料理に関しては仕入れて準備した全てが無駄になってしまう恐れがあるため、コスト的にも死活問題となります。

大浴場での過ごし方
文化的に理解やなじみがなく、温泉などの大浴場に海外の温泉と同様と勘違いして、水着や下着のまま入ったり、プールのように泳いだりといった事例もあります。

順番に並ばない
テーマパークなどへの入場の際、列に割り込んだりして問題になることも増えています。日本では、どんなに長い列ができていても並んで順番を待つというマナーが徹底しているため、トラブルに発展することもあり、対策が必要です。

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外国人観光客によるマナー問題の理由・原因とは

日本人にとってマナー違反と感じることをピックアップしてご紹介しましたが、なぜここにきてマナー問題がクローズアップされてきたのでしょうか。

そもそも観光客母数が増加している
少子高齢化の日本は、国の経済を活性化させることも狙いのひとつとして、外国人観光客を呼び込む施策をとっています。それにともなって日本を訪れる外国人が増えている、つまり、母数が増えていることが理由のひとつです。

言語上の問題(解説されていないなど)
急激に増えた外国人観光客、特にアジア各国からの観光客への対応が後手にまわり、言葉での説明が不足していることも原因といえます。大都市では、英語、中国語、韓国語などを併記した案内書きや看板も増えてきましたが、地域によっては手つかずのところもあるというのが実態です。

宗教上の差異
飲食でのトラブルを招きやすいのが、宗教による違いです。日本人にとっては少々理解しにくい面があるのですが、宗教によってはタブーとされている食べ物や飲み物があります。そういった飲食品への扱いが、日本人の目から見ると「マナー違反」となることもあるでしょう。

そもそもの文化的差異
先ほど紹介した「大浴場での過ごし方」は、文化の違いによる側面が大きいといえます。例えば日本は、浴槽と洗い場が別になっていますが、海外ではバスタブが体を洗う場も兼ねているのが普通です。さらには、日常生活では浴槽を使わずシャワーだけというケースも。大浴場での振る舞いがわからないのは、もしかしたら当然といえるのかもしれません。
入浴以外の場面でも、挨拶のしかた、食習慣、時間感覚など、住んでいる国の文化がそのまま持ち込まれることがマナーの悪さとして目につくこともあるでしょう。

・食事、料理への知識不足
セルフ方式や食券方式のレストラン、テーブルにセットされた調味料で好みの味に調整するシステムなど、日本では当たり前のことになじみがないために戸惑い、マナーに反した行動になってしまうことがあります。和食など、慣れないメニューはどのように食べたらよいのかわからず、結果的にマナー違反になることも。


接客側ができる外国人観光客へのマナー対策方法

このように見てくると、外国人観光客がマナー違反をするのは、決して悪気があるのではなく「そもそもの事情を知らない」「説明を受けていない」という理由が大きいといえます。その前提に立って、接客する側もマナー対策を考えていきましょう。

多言語看板
最低限知っておいてほしいこと、守ってもらいたいことについては、英語、中国語、韓国語など、主要ないくつかの言語での看板やポスターを設置しておきます。簡単な文章であれば、翻訳サイトを利用して制作することも可能です。

指差しツール/パンフレット
看板やポスターだけに頼るのではなく、すぐにコミュニケーションが取れるよう、指で差し示しながら意思疎通がはかれるマニュアルや、イラストやマークなどで誰にもわかりやすいパンフレットなども用意しておきましょう。

タブレット、翻訳機器の導入
タブレットを介して専門のオペレーターに通訳をしてもらえるサービスが登場し、注目を集めています。簡単な日常会話程度であれば、翻訳機器や端末の利用も便利です。

多言語接客
2019年4月から、外国人労働者の受け入れ枠が拡大されます。日本語がわかる外国人労働者を雇い入れるなどして、多言語での接客ができる体制を整えていくことも、方法のひとつです。


今後も増えていくことが予測されているインバウンド需要。外国人観光客も、迎え入れる側も気持ちよく過ごせるようなマナー対策を考えることが大切です。日本ならではの風習やマナーを伝えながら、日本の観光を存分に楽しんでもらうように準備を進めていきましょう。

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