自律社会に向けて、人は何をしていくのか。
あらたにプランナーの一員として加わった新メンバーからの独り言です。
初めてで何を書いたら良いか悩みますが。先日ある銀行の研修でDXセミナーの講師を行いました。その時の冒頭でお話をしたエピソードをご紹介したいと思います。
日本の人口が年々減っていることは皆さまもご承知だと思いますが、2065年には約8,800万人に2100年には約6,000万人になるとされています。明治時代の頃の人口になるという事で、まったくイメージが沸かないと思います。
人口が減るという事はイコール企業の数が減り、消費も減り、経済全体がシュリンクしていく事です。
そのインパクトを感じるのは、人材採用においてです。
仕事柄企業のブランディングなどを担当しているのですが、10年前では考えられなかったBtoB企業がテレビCMなどを行うようになりました。BtoB企業はBtoC企業と比べて知名度が無く人材の獲得できない為、CMを行う事で知名度を上げる施策を行っています。
話が外れてしまいましたが研修に参加された方は、30~40代の企業幹部候補生で70%がBtoB企業、30%がBtoC企業の方たちでした。国内の人口が減り、今までの仕事の仕方では厳しくなっている事を実感しておりDXやブランディングの必要性を感じていらっしゃいました。
日々の仕事で忙殺される中で、研修の場は「未来を考える時間」であります。経営を行う上で、先を予見して先手を打つことが必要ですが、一つの事例としてオムロンの「サイニック理論」をご紹介いたしました。
狩猟社会から農耕社会、そして工業社会から情報化社会、現在は最適化社会と呼ばれるもので、2025年から自律社会に移行するとされています。よく「モノからコトへ」という言葉が聞かれますが、物質的な豊かさから心の豊かさに変化してきたのが個人個人の最適化を行う「最適化社会」だったように思います。
まだ訪れていない「自律社会」というものについては、言葉の通り一人一人が自律している社会です。
今までは、変化が緩やかで言われた事を確実にこなす事が大事であったと思います。しかし現在のような変化が速い社会では、そのスピードに対応するために個人個人がその場で判断をして進めていく事が必要と思います。
旅館やホテルなど働く方たちは、何がモチベーションになっているのでしょうか?例えば、旅行客とおしゃべりをして名物や名所などを、お話することがモチベーションかもしれません。作業的な業務はAIやDXなどで自動化して、労働集約ではなく仕事そのものを楽しむ事が出来るようになると良いですね。
ヒトは、幸せをつかむ旅を続けていると思っています。木の上で生活していた頃に、猛獣がうようよする地上に降り立ったのはなぜか?それはきっと何か楽しい事が、そこにありそうだから、好奇心が勝ったのではないでしょうか。
大昔は、大きな獲物を獲得できれば、しばらくは家族でご飯を食べて、ゆったりした時間を使って狩りの仕方を子供に教える事ができた。そこには、生きている実感や、楽しさや誇りがあったのではないか。
仕事がどんどん分業化された事により、現代人は幸せを実感することが難しくなった。「自律社会」では、改めて働く人たちの幸せを考えていくタイミングかもしれません。
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