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株式会社リョケンが、旅館・ホテルの令和5年の売上・財務状況についての調査結果を発表しました

株式会社リョケン(佐野洋一社長)ではこのほど、令和5(2023)年1月から12月の間に決算期を迎えた旅館・ホテルから決算実績の提供を受けて、営業・損益・財務の実績状況を集計・発表しました。

今回の調査対象となった旅館・ホテルの平均客室数は61.4室、規模別の件数割合では大規模旅館が16.1%、中規模旅館が42.9%、小規模旅館が41.1%となっています。

今回の記事ではその調査結果の一部をご紹介します。ご興味がありましたら文末に記載したリンクページより詳細な資料をダウンロードして、ぜひ貴館の今後の運営にお役立てください。

●調査期間:2024年2月1日~2024年2月28日
●回答数:大規模施設9軒、中規模施設24軒、小規模施設23軒、計56軒


旅館・ホテルにおける、令和5年の売上効率の推移

1. 宿泊客1人あたりの売上、客室1室あたりの売上に加えて、売上効率も大きく向上

①宿泊客1人当りの売上高・基本宿泊料 等

対象となった施設での宿泊客1人あたりの売上高の平均は24,595 円、同じく基本宿泊料売上の平均は21,203 円となりました。

日本旅館協会(以下、日旅協)の全国平均と比較してみると、宿泊客1人あたりの売上高においては平均を2,243 円上回り、宿泊客1人あたりの基本宿泊料売上では同じく2,421円上回る結果となっています。

また宿泊客1人あたりの宿泊料以外の附帯売上は3,392 円で、その内訳は飲食売上が1,234 円、売店売上が639 円となっています。また、日帰り客では1人あたりの売上高の平均が5,872 円となりました。

②客室1室当りの年間売上高

客室1室あたりの年間売上高は13,787 千円と、日旅協全国平均の9,950 千円を大きく上回っています。
このうち特に売上の高い1室あたりの年間売上が20,000 千円を超える旅館・ホテルは、調査施設全体の20.0%を占めました。
また客室1室あたりの年間基本宿泊料売上は12,310 千円となっています。


③定員稼働率、客室稼働率

旅館・ホテル営業の効率を表す客室稼働率(OCC)の平均は67.8%で、日旅協データの全国平均57.9%を9.9 ポイント上回っています。
内訳をみると、客室稼働率80%以上が全体の29.4%、70%~80%が14.7%、60%~70%が17.6%、50%~60%が20.6%、50%未満が17.6%でした。
この客室稼働率を規模別に区分してみると、大規模旅館で61.4%、中規模旅館で62.1%、小規模旅館で76.3%と、規模が小さい施設ほど稼働率が高いという傾向が見えています。

また定員稼働率の平均についても43.5%と、日旅協データの全国平均36.1%を7.4ポイント上回っています。


④DOR、ADR、RevPARの数値

客室1室あたり平均宿泊人員(DOR)の平均は2.45 人でした。
規模別でみると、大規模旅館2.65 人、中規模旅館2.54 人、小規模旅館2.27 人となっています。
また1室1日あたり平均販売価格(ADR)の平均は51,947 円で、規模別では、大規模40,183 円、中規模49,545 円、小規模56,721 円となっています。
ADRにOCCを掛けた数値のRevPAR(販売可能な客室1室1日当り平均基本宿泊料売上)は35,233 円でした。
これを規模別でみると、大規模24,666円、中規模30,760 円、小規模43,295 円となっています。

営業状況についての全調査結果



2.入込客数も、前回実績と比較して増加の傾向へ


今回ご回答いただいた旅館・ホテルの、売上単価、入込人員の前年実績との比較は下記の表の通りです。
宿泊客1人あたりの売上高は1,243 円増加、同じく基本宿泊料売上では1,062 円の増加となっています。

また宿泊人員の平均においても前年実績の23,121 人から5,688 人増の28,809人となっており、売上単価の向上以上に入込人数の増加が大きくなっていることから、旅館・ホテルへの宿泊ニーズが本格的に回復気運へと転じていることが明らかとなりました。

前年との比較における令和5年実績の増減


>資料ダウンロードリンク
その他「損益構造(収益性)」「財務構造」などの項目を含む全調査結果については、ぜひ資料をダウンロードしてご覧ください。


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