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【2022版】サイト限定プランや各種特典に効果アリ!「自社HP直予約促進対策の状況調査」

旅館ホテルの現状を把握することも目的として、これまで2009年、2010年、2013年、2015年、2017年、2020年と回を重ねてきた「リョケン3分間アンケート」。この2022年にも7回目となる調査を行いました。

今回の調査では例年のように「予約経路の構成比」についての聞き取りを行うとともに、自社ホームページ(以下自社HP)での直予約獲得のための施策についての回答項目も設けました。

本調査結果から、OTA経由の販売が主要チャネルとして一層の拡大を見せる一方で、多くの施設で自社HPからの予約の引き込みが重視され、またその比率も上昇していることがわかりました。

今回の記事ではアンケート結果の一部をご紹介します。ぜひ多くの旅館ホテルの動向を把握・確認し、これからのネット販促を強化するための参考にしてください。


★この記事のポイント★
OTA経由の予約だけに頼らず、自社での直予約獲得をもうひとつの販売チャネルとして確立できれば、業績のさらなる安定・拡大が見込めます。



1.シニアを含む全年齢層でスマホとSNSの利用がさらに拡大

総務省の調査によると、2020年時点のインターネットの利用率は83.4%となりました。同調査では2019年に利用率が89.8%と大きく伸びたところからやや減少に転じてはいますが、70歳代までの各年代で80%を超えており、70歳代でも59.6%が利用しています。

また、利用端末ではパソコンが50.4%であるのに対し、スマートフォンは68.3%へと上昇しています。一方でSNSはいずれの年齢層でも利用率が上昇しており、全体では73.8%となっています。

40歳代までは8割を超えているほか、50歳代では75.8%、60歳代では60.6%と、高年齢層においても大きな伸びが見られます。


2.OTAと自社直予約がともに増加、旅行社経由は大幅に低下

宿泊予約の方法では、OTAからの予約が全体の43.6%と前回から7.8ポイント伸び、同時に自社HPでの予約も6.7ポイントの上昇と大きく増加していることがわかります。

これらネットによる予約(自社HP+OTA)の比率が全体の62.9%にまで増加し、また電話や営業担当者の獲得予約などによる直接予約もわずかに上昇に転じており、その分、大手や中小の旅行社を通した予約が大幅に低下しています。

▲宿泊予約経路の構成比率
※出典:(株)リョケン


3.自社HPでの予約獲得には、サイト特典の提供がカギ?

自社での直予約を促進するためにホームページで告知している内容を複数回答でご回答いただいたところ、「ベストレート(最安値)保証」を告知しているとの回答が最も多く、全体で64.4%となっています。

特に小規模施設ではベストレート保証を付けている施設が77.8%にも上りました。自社HP予約限定の割引を告知している施設も28.9%ありましたが、この項目は大規模施設では7.7%と低い結果となっています。

割引では「1,000円引き」という事例が複数みられたほか、「売店商品10%割引」「ドリンクサービス」「貸切風呂無料」「タクシー送迎」など様々な特典が用意され、HP直予約の顧客に提供されています。

また「自社HP限定プラン」を販売している施設は28.9%で、こちらについては大規模施設の占める割合が比較的高く、38.5%をカウントしています。

▲自社予約獲得のために実施している施策
※出典:(株)リョケン


4.予約ページへの誘導表示にもひと工夫を!

直予約を促進するための告知を自社HPのどのページのどの位置に表示しているかを聞いたところ「トップページ先頭付近」に表示している施設が33.3%と最も多い回答となりました。「トップページ中段以降」も合わせると、55.5%の施設がトップページへの表示を行っています。

特に、自社HPからの直予約の割合が高い施設(構成比30%以上)ほど「トップページ先頭付近」での表示割合が高いという傾向も見られます。

▲予約ページ誘導案内の表示位置(複数回答)
※出典:(株)リョケン


5.専任を含めたネット担当者の重要性が、ますます顕著に

今回の調査では、各施設のネット担当者の人数は、平均で2.6名という回答でした。

規模別では、小規模施設の平均が1.7名(専任0.4名)、中規模施設が2.6名(専任1.0名)、大規模施設が3.3名(専任1.8名)と調査に回答された全ての施設がネット担当者を配置しており、最も多人数で9名という回答もありました。

また専任担当者の数は全体平均で1.1名。専任担当者不在と回答した施設は14軒、31.1%と少数派でした。


6. Webマーケティングの見直しは専門家とともに。

団体客から個人客へと、旅行形態が大きく転換。さらにWithコロナ・ニューノーマル時代と呼ばれる現在の集客の主戦場は、Web上になりつつあります。

今回のアンケートでは、各宿の取り組みを垣間見ることができました。

国内ではリベンジ旅行が動き始め、さらにはインバウンドの受け入れも徐々に始まるというこの時期に、今一度、自館のブランディングやポジショニングを見直し、貴館のWebマーケティングを見直してみませんか。Webの専門家の「データに基づく客観的な視点での提言」を参考に取り組むことも一考かと思います。

エイエイピーグループには、データの取得や分析による「集客に繋げるための数々の実績」があります。Webマーケティングやデジタル戦略のことなら、ぜひお気軽にご相談ください。

アンケート調査の詳細については、(株)リョケン公式HPにてご覧下さい。
▶3分間アンケート「自社HP直予約促進対策の状況調査」報告

※2022/06/02公開の記事を転載しています


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