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ググる?タグる?それともタブる?|観光マーケティングプランナーのちょっと視点を変えた連載コラム034

のっけから藪から棒で恐縮なのだが、物事を調べる時、皆さんはどうしておられるだろうか?

筆者がまだ受験生だった頃は、関連書籍を買うか、借りるしか、現実的な方法はなく、買う場所が大きい本屋か小さな本屋か、まちの図書館か学校の図書室か、くらいの狭い選択肢しかなかった。

当然のことながら、得られる情報量と精度は、書籍に向き合う自身の熱意と比例している。生来飽きっぽい筆者は、なかなか思うような成果が得られず、結局、知っていそうな人物(この場合は4歳年上の兄を指す)に訊いて、「そんなことも知らないのか」と蔑むような顔をされるのが常であった。

時代は移り変わり、90年代後半にインターネットが登場。以降、物を調べるという行為が劇的どころかコペルニクスもビックリするくらい急速に進化していく。

Yahoo! JAPANが日本語版のサービスを始めた1996年時に、人口普及率が3%台だったインターネットは、その後瞬く間に世界を凌駕していき、現在、日本では95%前後、世界でも60%近い人々がインターネットを利用しているという。何か疑問に思うことがあれば、それこそ瞬時に望んだ情報を与えてくれるのが当たり前になった。

ところで、このようなインターネットを使ってほしい情報を探すことを「ググる」と言ったりする。言うまでもなく「グーグルで検索する」の略語である。

ちなみに、Googleという単語は動詞としてオックスフォード英英辞典に掲載されているそうである。真偽を確かめたわけではないので、気になる方は「ググって」確かめていただきたい。

固有名詞が動詞化することはそう珍しくないことのようだが、いずれにしてもGoogleが世界に与えた影響力の大きさを物語るエピソードではある。どうでもいいことだが、検索エンジンの一方の雄であるYahoo! JAPANも、相当なユーザーを抱えているはずだが、「ヤフる」とは言わない。この理由も、あとで「ググって」みよう。

さて、この「ググる」だ。

仕事柄、いろいろな事柄を調べる機会が多い。新聞や雑誌といったアナログなメディアも好んで読むが、やはりスピード感や情報の多面性という点では「ググる」ことにはかなわない。それこそ1日に何十もの言葉を検索窓に打ち込んでいる。オンビジネスだけでなく、プライベートでもじゃんじゃん「ググる」。

ところが、数年前から、「ググるは、もう古い。これからはタグるだ」と巷間で言われ始めた。皆さんご存知とは思うが「タグる」とは、InstagramなどのSNSのハッシュタグを使って情報を検索することだ。

なんでも日本のユーザーは、世界的に見ても、この「タグる」ことが好きらしい。そこへもってきて、今度は「タブる」が現れた。曰く、「Z世代は、ハッシュタグ以上にInstagramの発見タブを使って情報を探している」と。正直、あまり興味もなかったのでこの「タブる」や「タグる」には「ふーん、そうですか」くらいの気持ちしか持ち合わせてこなかった。

ところが、過日、社内のプランナーやクリエイターが集まる定例会議の場で、「ググる」一辺倒では、ちょっとマズいかもしれない、という場面に遭遇した。

各メンバーが、どういう方法で日常的なインプットをしているのか、ということを発表し合ったのだが、ベテランのプランナーたちは、各種のWEBメディア中心に情報を吸収し、画面上の文章を読んでせっせとメモをしたりしている一方で、若手のプランナー・クリエイターは、ほぼ全員がSNSで情報を集め、気に入ったアカウントを探し出し、アイデアを共鳴させ、増幅させてストックしているということがわかったのだ。それはもう、はっきりくっきり、オジサンと若い世代を分けていた。これは少し焦った。

9月23日付の日経MJに、AIを使って、このハッシュタグを使い、ECサイトの販促活動を高度化したという、バッグメーカーの事例が紹介されていた。それによると、従来の閲覧履歴を基にしたリコメンド表示をAIによって進化させ、タグで誘導した商品群だけでなく、関連性の薄い商品群もあえて表示することによって、セレンデイピティ的な発見を促し、プラスの購買につなげていくのだという。

個人的にはあのリコメンド商品の表示というやつが、どうもしっくりこなかったので、そんなネガティブな気分を解決してくれそうなハッシュタグには敬意と感謝と大きな期待を表したい。これからは、「ググる」だけでなく、時には「タグった」り、「タブった」りしてみることにします。

アルゴリズムになんか支配されてたまるか!と思いつつ、SNSにはちゃんと向き合っていかないと「こりゃマズイことになるぞ」と感じている今日この頃です。

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※2022/09/29公開の記事を転載しています


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