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愛犬を第一に考えたユニークなコンセプト!IT企業のフレキシブルな発想で挑む旅館再生&旅館向けIT技術開発という新たなチャレンジ。

由緒ある温泉地である日光・鬼怒川エリアに、愛犬と一緒に過ごせる旅館が誕生。

東京から列車を利用して2時間ほどでアクセスできる栃木県日光市。ここには世界遺産に認定される日光東照宮や華厳滝といった観光スポットが点在し、関東有数の観光地として人気を集めてきました。

古くから親しまれてきた鬼怒川温泉に2020年10月1日、日本でも数少ないペット同伴専門の温泉旅館がグランドオープンしました。それが2,700坪の広大な敷地と老舗旅館の建物を利用した「愛犬と楽しむ温泉旅館 鬼怒川 絆(以下:鬼怒川絆)」です。

運営しているのは、旅館事業やペット商品事業、IT事業など幅広く事業を手がける株式会社ダイヤモンドペッツ&リゾート(本社:東京都中央区、代表:下津弘享)。

同社は「鬼怒川絆」の運営を通じて旅館向けのIT技術を開発するとともに、ITの力で業務を効率化した新たな旅館像の構築を目指しています。
今回は「愛犬と楽しむ温泉旅館」というコンセプトの下、人と愛犬が気兼ねなく快適に過ごすための工夫と今後の旅館業務のIT化に向けた展望をご紹介します。


旅館の顔となる玄関や庭園を演劇の舞台演出の力で刷新!

2020年1月に倒産した旅館を引き継ぐ形で、旅館事業に参入を果たした株式会社ダイヤモンドペッツ&リゾート。旅館再生にあたっては、愛犬とともに気軽に訪れることができる旅館の数がまだまだ少ない現状に着目。

愛犬家の人たちが愛犬と一緒に気兼ねなく過ごすためにはどうしたらいいかを考えた結果、愛犬を単なるペットではなく大事なお客様としておもてなしする「鬼怒川絆」が誕生しました。

グランドオープンに向けて演劇・舞台演出で活躍するクリエイターたちの協力を得て、旅館の顔となる玄関と敷地中央にある旅館自慢の日本庭園の一部をリノベーション。玄関は館内に一歩足を踏み入れるとインスタ映えする室内庭園作りへと変貌を遂げました。

日本庭園には足湯を備えたデッキを増設するとともに、それまで夜は真っ暗だった庭園内に行灯を配することでライトアップされた夜景も楽しめるスポットに。現在では、日本庭園を愛犬と一緒に散歩することを目的に訪れるお客も多いといいます。


広々とくつろげる客室に愛犬が喜ぶ数々のアイデアを採用

「鬼怒川絆」のウリの1つである老舗旅館の建物を利用した趣のある客室は、グレードが異なる純和室全25部屋を用意。中でも特徴的なのが客室の広さです。

最大6名利用ができるハイグレードの迎賓館「竜胆(りんどう)」は182平米という贅沢な作りで、1番コンパクトな「純和室A」でも30平米が確保されています。

滞在中は愛犬をゲージの外に出して自由に過ごすことができるのも、畳などに傷をつけてしまうことが想定済みのペット同伴専門の旅館ならでは。

他にも、全室には日本庭園の散策時に便利な「お散歩セット」をはじめ、「ワンちゃん用ランチョンマット」や「ワンちゃん用トイレシーツ」といった愛犬専用アメニティが常備。

準特別室以上からは愛犬専用の露天風呂が設けられ、愛犬と一緒に鬼怒川の湯が楽しめるなど、愛犬とのひと時を楽しむアイデアがふんだんに取り入れられています。

そんな「鬼怒川 絆」で、特に人気というのが貴賓室「菫(すみれ)」です。広さ169平米のこの客室は、本間、寝室、屋外デッキを備えた半露天風呂&愛犬用半露天風呂などそれぞれがゆったりと設計された作りは、まさに贅を尽くした和の空間。

加えて、「客室専用足湯」が備えられており、天然温泉に浸かりながら愛犬と一緒に日本庭園の景色を楽しむことできます。この部屋で過ごすひと時は格別の時間に違いなく、人気になるのも頷けます。

一方で、ペット同伴専門の旅館として全てのお客様が気分よくお越しいただけるように、気を使っているのが清掃と消臭だといいます。

犬の抜け毛量は人と比べて膨大です。そのため、犬の抜け毛が客室内に落ちていないよう何回にもわたって掃除を行います。また、愛犬連れのお客様は他人の愛犬の匂いに敏感な方が多いのだとか。

そこで、前に宿泊した愛犬の匂いを客室内に残さないよう、清掃時には徹底した消臭作業を実施しています。その甲斐もあって、訪れるお客様から「他の犬の匂いがしない」と喜ばれているそうです。◆下記画像:(左上)お散歩バッグとわんこアメニティ(右上)客室「菫」半露天風呂・愛犬用半露天風呂(左下)非常口サイン(右下)エチケットコーナー


飼い主も愛犬も楽しめる設備とサービス。全てはお客様の満足のために。

愛犬連れのお客様を喜ばせているのは、何も客室ばかりではありません。敷地内には愛犬にフューチャーした設備やより良い滞在をサポートするサービスが用意されています。

施設面での特徴の1つがドッグランです。「鬼怒川絆」では「屋外ドッグラン」の他に、広さ約100畳の「室内ドッグラン」の2種類が用意されています。これによりたとえ雨天時であっても愛犬は室内ドッグラン内を元気に走り回ることができるので運動不足になる心配は不要です。

もう1つが、客室(準特別室以上)の他に用意された愛犬専用の「わんこ温泉遊び場」。温泉はもちろん鬼怒川の湯を使用した天然温泉で、こちらは宿泊者であれば誰でも予約して利用できます。天然温泉と開放的な屋外空間のコラボレーションは、愛犬もリラックスできること請け合いです。

サービス面では、料理長を務める小向博文氏が愛犬用に考案した本格的な季節の会席料理が登場。犬が好む食材と鬼怒川名産品を組み合わせて職人が心を込めて完成させた見た目も美しい料理で愛犬との特別な時間を盛り上げます。

アレルギーの心配がある飼い主も安心してオーダーできるようにと、料理には調味料を一切使用しておりません。

また、滞在中は動物の勉強をしてきたスタッフがお客様1組に対して専属で付いて様々な面でサポート。館内での記念撮影の際には習得したテクニックで愛犬の視線をカメラに向けさせるなど、旅の思い出作りにも協力しています。


旅館業務を効率化するアイデアをIT技術で具現化!新たな旅館運営像を描く

飼い主と愛犬が満足できる旅館作りを進める株式会社ダイヤモンドペッツ&リゾートですが、IT開発を手がける同社から見ると旅館業務には無駄が多いといいます。

例えば、人の手による作業が一般的になっている足湯などの給湯器や夜間の館内電灯のオンオフ業務も、センサーやIoT機器を用いて事務所で一元管理できるようなシステムがあれば、効率的な旅館運営が実現するはずというのが下津弘享社長の考えです。

すでに下津弘享社長の頭の中には旅館運営を効率化する様々なアイデアがあり、試験的に取り入れているシステムもあるのだとか。今後はそうした構想を具現化して多くの旅館における業務の効率化に貢献することも、「鬼怒川 絆」を運営する目的としています。

温泉旅館の再建・運営を通じて得た様々なノウハウを基にIT開発を行い、別の事業へも還元していく。これは様々な事業を手がける株式会社ダイヤモンドペッツ&リゾートであればこそであり、その経営戦略には将来の旅館業務に変革をもたらそうとする大きな志が隠されていました。


愛犬と楽しむ温泉旅館 鬼怒川 絆(栃木県・鬼怒川温泉)
〒321-2522 栃木県日光市鬼怒川温泉大原1422-4(Googleマップ
公式サイトはこちら 

※2021/03/04公開の記事を転載しています


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