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新潟県十日町市にスゴイホテルがあった!「あてま高原リゾート ベルナティオ」の躍進の秘密に迫る

大自然に囲まれた510ヘクタールもの広大な敷地の中に、コテージを含めて全155室のバラエティ豊かなお部屋を備えた「あてま高原リゾート ベルナティオ」。

季節の移ろいを楽しみながら最上の癒しの時を満喫できる「あてま温泉」。「にいがた和牛」や「コシヒカリ」など、地域ならではの味覚を存分に楽しめるお食事の数々。
そして輝くような緑や、心まで染まるような紅葉に包まれてのサイクリングやゴルフ、静かなブナの森の散策など、四季それぞれの趣を堪能することができる自然環境。

ご夫婦やファミリーで、またお仲間や愛犬とともに、それぞれのお客様にとっての『想いのままの自由な時間』を満喫できる美しいリゾートです。



1.広い視点で社会に貢献する、ユニークな取り組みの数々


あてま高原リゾート ベルナティオの近年における人気急上昇の大きな理由のひとつが、ベルナティオならではのユニークな取り組みの数々。
まずはそんな取り組みの一部をご紹介しましょう

●お客様とともに世界の教育を支援する「ランドセルプロジェクト」

ベルナティオでは、ご宿泊の皆様に不要になったランドセルをお持ちいただき、そのランドセルをアフガニスタンの子供たちへ贈る「笑顔でつなぐランドセルプロジェクト」を実施しています。

アフガニスタンに贈るランドセルには、福島の「磐城高箸」が手掛けた間伐材によるオリジナル鉛筆もセットになっており、お客様と一緒になって世界の子供たちの教育支援を行う2019年より始めたこのプロジェクトでは、これまでに500個以上のランドセルを寄付しています。

この活動が広く認められ、2022年2月には新潟県内のSDGsの取り組みを表彰する「第2回新潟SDGsアワード」にて優秀賞を受賞。地元のテレビ局や新聞社などのメディアでも大きく取り上げられました。


●平日稼働の向上にも貢献、大人気の「バックヤードツアー」

「裏表がないこと、それこそがおもてなし」。
そんな言葉を体現しているのが、社内のCSCD委員会が自らアイディアを創出して立ち上げた「バックヤードツアー」です。
1日1組限定で、ふだんは見ることのできないホテルの裏側をつぶさに見学できるというこの企画は、観光を専門とする大学教授も自ら体験しに訪れるなど、多くの観光客からの支持を集め、この人気は平日稼働率の増加に影響を見せていると言います。

バックヤードには、スタッフのモチベーションアップのためのメッセージや社内報、22部署の全部門紹介、OTAの口コミ評価の一覧など多くの資料が掲示され、スタッフはもちろんパートナー企業の皆様やバックヤードツアーに参加するお客様も自由に見ることができるようになっています。

バックヤードに掲示される「あてまVISON」の表彰者
MVPを始めとする毎年度の社員表彰証
社内報「あてま通信」


2.「人」を重視する企業マインドが、業績向上にも反映


こうしたユニークな取り組みが効果を表している背景には、何よりも「人」を大切にするあてま高原リゾート ベルナティオならではの想いがあります。

ベルナティオではこ10年間にわたって全社員の意識改革を積極的に進めてきた結果が売上の拡大となって表れ、2022年度の27億の実績に対して、2023年度は大台の30億を達成。
また同時に客単価も高まり続けており、2023年度は過去最高を記録しました。

おもてなしの気持ちが根付いた優秀なスタッフの育成が、その原動力となっているのは言うまでもなく、スタッフ自身で創り上げ、今や社員の共通認識となっている「あてまVISION2030」と「行動指針10ケ条」にそれが象徴されています。

そしてこのマインドを、実際の行動に移すためのモチベーションとなっているのが「ベルカード」の存在です。

ベルカードとは、スタッフ各自が他のスタッフの賞賛すべき言葉や行動などを名刺サイズのカードに提出するもので、社員同士がお互いの良いところを見習い合おうという取り組み。

月に1度開催される全社ミーティングでは賞賛されたカード数と応募したカード数が集計され、賞賛の多かったスタッフと、カードを書いた数の多かったスタッフが「From部門」・「To部門」としてともに表彰されます。

多い月には400枚を超える数にもなるベルカード。毎回の表彰者には副賞として『カード入れ』が贈られ、自分を褒めてくれたカードを大切に保管できるようになっています。

スタッフによればこのカードの数々は、自分が困った時や苦しい時に見返すことで、大切な心の支えになっているのだそう。

ベルカードはバックヤードツアーのお客様やパートナー企業様の目にもふれる箇所に掲示され、時にはスタッフから賞賛されたパートナー企業様を表彰したこともあるとのこと。
部門を横断するだけでなく、すでに会社を超えてこの取り組みの輪が広がっているのだと言えそうです。

廊下に掲示される膨大な数のベルカード


「思考を整えることは、相手を尊重・尊敬すること」。それが従業員教育の根源だと考えるベルナティオでは、そのスタッフはすべて正社員採用。

ホテルを支える人財としての自覚と責任をスタッフ自身が持つことによって、単に自分の仕事だけでなく部署を横断して「皆で支え合おう」という行動が実現されています。

企業マインドと、働くしくみ。その両輪がしっかりと噛み合うこと。それが今の業績向上につながっていると言えるでしょう。

それを象徴するような、若手フロントスタッフのエピソードがあります。

ある日チェックアウトしたお客様から「子供がクルマのオモチャを置き忘れてしまった」との連絡があり、スタッフが探したところロビーでそのオモチャを見つけました。

お客様のご自宅へお忘れ物をお送りする際、このスタッフは自らの判断で「車のおもちゃがドライブしていたよ」というお子様に宛てた手紙と、ホテルの外観を背景に撮影したそのおもちゃの写真を添えてお返ししたのだそう。

お客様が言葉にしない、想いまでも汲み取ること。
そんな風に自分自身がお客様への優れた接し方を考え、行動することができる20代の若いスタッフが自然に育っていることこそが、ベルナティオが多くのお客様に支持される大きな理由なのでしょう。


3.インバウンドも視野に、ベルナティオが掲げるこれからのテーマとは


ベルナティオはもともと200社以上の法人会員が利用するホテルとして運営されていました。

そんな中でコロナの影響によって法人利用が大きく減少したことで、ビジター獲得へ注力し、その結果、お客様の口コミも増え、OTAの評価も高まって、今の人気ホテルとしての地歩を固めるに至っています。

地域別では関東エリアのお客様が8割を占めていましたが、コロナ時の対策として地元の需要を掘り起こした結果、新潟県内のお客様が従来の1割ほどから3割へと高まったそうです。

今後もOTAに頼らない直販の拡大という方針をさらに強化し、ホテルの経営をさらに万全のものにしたいとの考えです。


インバウンドの面では、ベルナティオは「あてま高原」という地域をどうブランディングするかを最大の課題のひとつとして捉えています。

例えば、新潟県十日町市で実施されている「大地の芸術祭」は今年で開催9回目を迎える人気のイベント。地元に多くのアート作品が集まり著名作家も訪れるなど、インバウンド誘客の大きなタイミングにもなります。

またあてま高原は、複数回利用のお客様が4割を占めるなど、他のリゾート地に比してリピート率が高いという特徴も有しています。

OTAを始めとするさまざまなチャネルでの海外への情報発信によって、地域の魅力がしっかりとお客様に伝わっているかを注視しながら、北米やオーストラリアの長期滞在客なども視野に入れた海外観光客の誘致活動をこれからも行っていく予定です。

そのカギの一つとなるのが、当地の「食」の魅力。
これまでにも八海醸造や内山肉店、雪国まいたけなど地元企業とのコラボ企画を行うなど、食を通じた地域連携・地域振興は、ベルナティオが最も力を入れているカテゴリーのひとつ。

世界から日本の地方を選んで訪れる、いわば旅慣れたお客様に向けて、価格と内容のバランスの取れた高品質な商品を今後も開発していきたいとの考えです。

ホテルという「点」ではなく、「面」の魅力を発信することで来てもらうための施策は、お客様の増加につながるだけでなく、先にもふれたようにベルナティオの企業姿勢そのものを表現することでもあり、長期視点からの採用活動の活性化などにもつながっていきます。

「一つの取組みはそれ一つで完結するものではなく、他のすべてと関わっていく」。
この考えがホテルの取り組みの一つ一つにしっかりと通底していることこそが、ベルナティオの高い人気を不動のものにしている要因なのだと言えるのではないでしょうか。


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