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レセプター|観光マーケティングプランナーのちょっと視点を変えた連載コラム012

「レセプター?・・・何?」と言われるかもしれない。そうです、インフルエンザなど流行性感冒などで使われる用語である。例えば鳥型のインフルエンザが発生する、しかしそのウィルスはそのままヒトにはうつらない。しかし豚などを媒介してヒトに感染する。その時に、初期のウィルスとヒトのカラダの間に生じる媒介が生まれる。これがレセプターである。

今回のお話は、別に病気感染云々の事ではないので、あしからず。実はこの「レセプター」、街おこしのマーケティング的に言えば、とても大切なアイテムになりうるのです。

こんな経験、おありではないですか?例えば温泉街の街オコシのために、施設を造ったり、キャンペーンを行ったり、イベントを用意したり・・・なのに、お客さまの反応はイマイチ。そうこうしているうちに、協力者が1人去り、2人去り・・・結局あの事業はなんだったんだ!という結果に終わりフェードアウトしてしまう。

そして、思い出したころにまた新しい事業をスタートするが、結局同じ道を辿る。最終的には「やる事に意味があるんだ!」と、無理やり結論を出す。

もちろん「やることに意味はある」。地域内の結束や、そこで得たオペレーションは次に繋がる重要なポイントでもある。しかし、一番の問題は、「コトをおこす前に、どう準備をするか」であって、ここが欠落したまま、一部からでたアイディアに皆が賛同してどんどんハナシを進めていってしまう・・・そんなコトありませんか?

まちおこしのお手伝いをするときの会議に参加して一番多いのは「〇〇が流行っているから」とか「〇〇地区で成功したから」とかのお話で盛り上がる。最初から結論を言ってしまうが、その議論、実は全く必要はない、時間の無駄でもある。流行りの足は速い、地域によって資産は大きく異なる、二番煎じが上手くゆくことはまず奇跡に近い。

真剣に街おこしをする場合、まず考えなければならないのは3つだと思う。
①わが温泉街(地域)の持っている資産(人・景・史・行)は何か?
②今の旅行者は何を求めてわが温泉街を選ぶのだろうか?
③選んでいただくために、街の持つ資産をどう活かせばいいのか?

①は、まず「自分を知る」(地域の中核的な資源をひろいだす)
②は、次に「お客さまを知る」(調査資料の検索・お客さまの声聞)
③は、①②を踏まえて、ちゃんとした戦略をつくることである。

実はこの③の時点で、巻頭の「レセプター」が大きな役割を果たす。下記の図を参照頂きたい。多くの場合、地域の資産をそのままぶつけても、実はほとんどの場合、お客さまが「そこに旅したい」というニーズ・潜流にはほど遠く、必ず無理が生じる。多くの街おこしがこれで失敗する。

そこに「レセプター」を持ってゆく。「地域の資産」を「お客さまのニーズ・潜流」に、しっかりと合致するスタイルに創り直すのがこのレセプターの役割である。「レセプター」とは、地域の戦略であり、お客さまをその地域の中でどのようにもてなすかというしっかりとした考え方「コンセプト」でもある。

そのコンセプトを基に、地域の資産や古びたセンスをブラッシュアップし、お客さまに向けては新しい潮流を提案し、次の世代&ジェンダーの新しい客層をも創り出す。

街おこしで成功している地域は、しっかりとこのレセプター・コンセプトを基におもてなしを組みあげてお客さまにしかりとフィットしている。また、街おこしのみならず、世のヒット商品の陰には、必ずといっていいほどこの「レセプター」が存在しているといっても過言ではないのです。

「なんだ、あたりまえのコトじゃないか!」と言われるかもしれませんが、その「あたりまえ」のコトを、ちゃんとやっているか、ちゃんとやっていないかで、結果は大きく変ってしまいます。

「ちゃんとやる」の「ちゃんと」の語源は「丁々発止」から来ているといわれています。私たちが普段使う「ちゃんと」とは、「乱れなく整っているさま」や「すばやく動作をする」という意味ですが、「丁々発止」は「激しい音を立てて刀を打ちあうさま」「激しく議論を戦わせるさま」となります。

街おこしを議論するときには、ひとつ、刃を凌ぎあい、水の呼吸法を会得して、隙の糸をみつけながら、息の永い勝利を目指してみましょう。

客観的な視野が欲しい場合は、当社セールスに一声おかけいただけばきっとお役にたつと思います。

或プランナーの独り言。Vol.012「レセプター」

※2020/11/25公開の記事を転載しています


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