見出し画像

SDGsとは?企業目標や取組みの道しるべとして注目されるその意味と、アイコンで表された17 個の目標。

財務省財務総合政策研究所のフィナンシャル・レビュー(2017年)によると日本の企業数は、2015年末の約402万社から2025年末には約319万社、そして2040年末には、295万社へ推移すると予想されています。

またITやAIの発展、少子高齢化による人材不足などで、企業を取り巻く社会は変化し続けています。そのような状況で、持続的に発展する企業になるにはどのようにすればよいのでしょうか。SDGsの視点から企業の目標や取組みについて解説していきます。

アイコンで表された17 個の目標

SDGsとは、英語「 Sustainable Development Goals 」の略称であり、「 エス ・ ディー ・ ジーズ 」と読みます。 2015 年 9 月の国連サミットで採択され 、 持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のため に、 2030 年を年限とした「 17 個 の国際目標」が設定されています。

その目標を達成するためには、ひとりひとりに焦点を当てる必要があるため、 「誰一人取り残さないという理念があります。まずはその17個を見てみましょう。目標の内容はとてもわかりやすく、下記のようなアイコンとしても確認することができます。

1「貧困をなくそう」あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ。

2 「飢餓をゼロに」飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する。

3 「すべての人に健康と福祉を」あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する。

4「質の高い教育をみんなに」すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する。

5 「ジェンダー平等を実現しよう」ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る。

6 「安全な水とトイレを世界中に」すべての人々に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する。

7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する。

8 「働きがいも経済成長も」すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を推進する。

9 「産業と技術革新の基盤をつくろう」強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、技術革新の拡大を図る。

10「人や国の不平等をなくそう」国内および国家間の格差を是正する。

11 「住み続けられるまちづくりを」都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする。

12 「つくる責任 つかう責任」持続可能な消費と生産のパターンを確保する。

13「気候変動に具体的な対策を」気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る。

14「海の豊かさを守ろう」海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する。

15 「陸の豊かさも守ろう」陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る。

16「平和と公正をすべての人に 」持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する。

17 「パートナーシップで目標を達成しよう」持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。

このアイコンやロゴなどの素材は、国際連合広報センターのホームページから誰でもフリーでダウンロードが可能です。また、SDGsのカードゲームやピンバッジも登場し、さらに身近な存在になり、その認知度は高くなりつつあります。


SDGsへの取り組みが投資条件にも

SDGsは世界中の国々で広がりを見せていますが、もちろん企業経営でも重要なワードとして認識されています。

2017年には、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)がESG投資に1兆円規模の投入を決めました。これは、環境や社会に配慮した姿勢を示しながら経営をする企業のリスクマネジメント力や課題解決力が評価されてるからだといわれており、実際に収益だけでなく、SDGsへの取組みなど非財務情報が投資の条件として考慮される時代になっています。


SDGsは、企業経営の教科書や道しるべに

「持続可能な開発目標」という位置づけであるSDGsは、2030年までのおよそ10年間は環境や市場に変化を与える続けるため、SDGsに配慮しない活動事業は中長期的に成り立たない可能性があります。つまり、将来を見据えた企業へ発展するためには、この「持続可能な開発目標」を念頭に企業運営・経営をしていくことが必要なのです。

SDGsは、企業イメージのアップや新たな事業機会の創出が期待できる、いわば「企業経営の教科書や道しるべ」になりつつあるのです。


ターゲットを個人・社内・地域と広げる目標

では、どのように何から始めればよいのでしょうか。まずは、自社の企業理念や将来のビジョンとSDGsを照らし合わせてみることが重要です。

例えば、企業理念やビジョンに「健康」といったワードがある場合は「目標3/すべての人に健康と福祉を」をもとに、社員に対して「運動の推奨や禁煙の促進」などの目標を掲げてみる流れです。

前述の社員に対しての健康的な生活の推奨や促進のように、まずは身近な社員=個人からスタートし、次は社内、その次は地域へとターゲットの幅を広げていき、様々な課題を見つけ一つずつ解決していくことが大切です。


グリーンプリンティング認定

例えば、視野を広げ「地域の環境」に目を向けてみましょう。自社で発行するチラシやパンフレットをグリーンプリンティング認定(以下GP認定)の工場で印刷すると、SDGsの「目標12/つくる責任つかう責任」に当てはまり目標を達成することができます。

GP認定制度とは、日本印刷産業連合会が認定機関になっている環境や環境負荷低減への取組みに配慮した印刷製品を認定する制度です。

オフセット印刷部門・シール印刷部門・グラビア印刷(軟包装)部門・スクリーン印刷部門の4部門に分かれ、2019年4月時点では397の工場が認定を受けており、認定された印刷物にはGPマークが表示することができます。


FSC森林認証紙

GPマークと同じ考え方で、FSCの認証木材から作られた「FSC森林認証紙」を導入することでも目標12を達成することができます。

FSC(Forest Stewardship Council)とは、森林管理協議会のことで責任のある森林管理を世界に普及させることを目的とし、森林やそこから切り出された木材の流通などを認証する国際機関です。

FSC森林認証紙は、この機関が適切な管理をしていると認めた森林の林産物でできた製品であることを認証しています。
旅館・ホテルにとってアウトソーシングする紙媒体についても、グリーンプリンティング認定 や FSC森林認証紙 を利用することで、 SDGs を意識した企業活動のひとつになります。

旅館・ホテル業界で長年の歴史と実績を持つ総合広告商社、株式会社エイエイピーの 自社印刷工場 では、 SDGs の活用による企業活動を行っています。グリーンプリンティング認定及びFSC 森林認証紙 についての ご相談事がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

ご相談・お問い合わせお待ちしております

※2019/12/02公開の記事を転載しています


毎週配信をしているリゾLABのメールマガジン「リゾMAGA」。新着記事の紹介、旅行・観光関連のデータやプレスリリースなど、旅館・ホテル業界に関わる方におすすめの情報を届けます。

▶メルマガ登録はこちらから


記事を最後までお読みくださり、ありがとうございます。励みになりますのでコメントいただくのも嬉しく、今後の参考になります。|また、業務ご相談を随時承っております。リゾLAB編集部を兼ねるエイエイピー観光戦略推進部の事業紹介サイト「伴走支援サイト」をご覧ください。